パウエルFRB議長の米議会でのスピーチがタカ派的でありながら市場の予想の範囲内であったため、昨日の米ドルは多くの通貨に対して比較的安定していた。 パウエル議長はスピーチの中で、米国経済のインフレ圧力を抑制することに強くコミットしていると述べるとともに、景気下落の可能性にも言及した。 全体として、FRBが景気下落を回避することはまだ可能かもしれないが、同時に困難な道でもある。
米国株式市場は、ナスダックが少し下落したものの、今日のアジア時間で回復した以外は、市場の懸念から圧力を受け、低いボラティリティで一日を終えた。 バイデン米大統領が、ガソリンスタンドの燃料価格を下げるためにガソリン税の免税措置を議会に要請したことも注目される。 同時に、先週のAPI原油在庫統計では、原油在庫が大幅に増加したことに留意する必要がある。これは、米国の原油市場において生産が需要を上回っていることを意味し、原油価格に悪影響を及ぼすだろう。 本日、ユーロ投資家は6月のPMI速報値の発表を控えており、5月と比較して数値が低下した場合、域内の経済活動の拡大の鈍化を意味するため、ユーロが弱含みとなるだろう。 ユーロ圏経済の牽引役とされるドイツの製造業が注目される。
ユーロ投資家は、EU理事会に出席するラガルドECB総裁の発言に注目する必要がありそうだ。 ノルウェーでは、ノルウェー銀行が利上げを決定した。前回の利上げでは据え置きが続き、消費者物価指数もさらに上昇したことから、今回の利上げでは台本に忠実であることが予想される。このシナリオはノルウェークローネの上昇材料となるだろう。 トルコ中央銀行は1週間物レポ金利を14%に維持し、5月のインフレ率はさらに加速して前年同月比73.50%に達し、トルコのエルドアン大統領は政府がさらに金利を下げようとすると警告している。 もし、トルコ中央銀行が再び金利を据え置いた場合、リラ安が始まるかもしれない。 さらに利下げに踏み切った場合、トルコ経済は負のスパイラルに陥り、大幅なリラ安となるだろう。
WTI 4時間チャート

Support: 97.40 (S1), 92.60 (S2), 87.35 (S3)
Resistance: 103.00 (R1), 110.30 (R2), 116.00 (R3)
USD/TRY 4時間チャート

Support: 17.0000 (S1), 16.5000 (S2), 15.7400 (S3)
Resistance: 17.6000 (R1), 18.3000 (R2), 19.0000 (R3)




もしこの記事に関して一般的なご質問やコメントがある場合は、reseach_team@ironfx.com宛で弊社のリサーチチームへ直接メールで連絡してください。 research_team@ironfx.com
免責事項:
本情報は、投資助言や投資推奨ではなく、マーケティングの一環として提供されています。IronFXは、ここで参照またはリンクされている第三者によって提供されたいかなるデータまたは情報に対しても責任を負いません。