昨日の米ドルは、低ボラティリティの中でかなり弱く推移した。FRBのジャクソンホールシンポジウムが始まろうとしており、投資家はFRBのQEプログラムのテーパリングの意図に関する手がかりを探しているため、市場にはむしろポジティブなムードがあるようだ。 ジャクソンホールサミットのハイライトはパウエルFRB議長のスピーチと予想されているが、それは明日金曜日のアメリカ時間に予定されている。
全体的には、週明けにFDAがファイザーのコロナワクチンを完全に承認したことで、接種が加速する可能性があり、数週間以内にモデルナワクチンの完全承認が続く可能性があるため、市場はよりポジティブな方向に転じている。 なお、米国のトップヘルス専門家であるファウチ博士は、コロナウイルスは来年の春までにはコントロールできると述べており、楽観的な見方をしている。 本日は、米国の第2四半期GDP第2次予測成長率と週間新規失業保険申請件数の発表にも注目したい。
ドイツへの懸念からユーロが上昇
昨日、ユーロは対ドル、対スイスフラン、対円で上昇し、対ポンドではやや安定した動きとなった。 8月のPMI速報値が予想を下回ったことから、ユーロ圏の回復は鈍化していると考えられ、特にユーロ圏の経済大国とも言われるドイツ経済に注目が集まっている。 ドイツの景気回復は、半導体などの製品の供給不足に脅かされているようだ。
また、ドイツの景況感指標が低下し、今後6ヶ月間の見通しが悪化していることも特徴的である。 本日は、ドイツの9月の消費者信頼感やフランスの8月の景況感が発表されるほか、ECBの議事録が予定されており、その内容がハト派的なものであれば、ユーロが下落する可能性がある。
カナダドルはやや下落
ドイツ: 9月のGfK消費者景況感, Survey: -0.7, Prior: -0.3, 06:00 (GMT), ユーロを下落させる可能性あり
フランス: 8月の景況感, Survey: 109, Prior: 110, 06:45 (GMT), ユーロを下落させる可能性あり
アメリカ: 第2四半期GDP第2次推定値(年率), Survey: 6.7% qoq, Prior: 6.5% qoq, 12:30 (GMT), 米ドルを支える可能性あり
米国: 週間新規失業保険申請件数, Survey: 350k, Prior: 348k, 12:30 (GMT), 米ドルを下落させる可能性あり
日本: 8月の東京コアCPI, Survey: -0.2% yoy, Prior: 0.1% yoy, 23:30 (GMT), 円を下落させる可能性あり
日本: 8月の東京CPI, Survey: n/a, Prior: -0.1% yoy, 23:30 (GMT), -0.1%以下で円を下落させる可能性あり
オーストラリア: 7月小売売上高, Survey: -2.3% mom, Prior: -1.8% mom, 01:30 (GMT), 豪ドルを下落させる可能性あり
スピーカー: ECBのシュナーベル氏、RBAのリチャーズ氏がスピーチ予定、ECBは直近の金融政策決定会合の内容を公表、米国ではFRBのジャクソンホールサミットが始まる
Support: 92.75 (S1), 92.30 (S2), 91.75 (S3)
Resistance: 93.20 (R1), 93.65 (R2), 94.15 (R3)
EUR/USD 4時間チャート
Support: 1.1695 (S1), 1.1605 (S2), 1.1505 (S3)
Resistance: 1.1785 (R1), 1.1885 (R2), 1.1990 (R3)
この記事に関する一般的な質問やコメントがある場合は、次のリサーチチームに直接メールを送信してください。research_team@ironfx.com
免責事項:
本情報は、投資助言や投資推奨ではなく、マーケティングの一環として提供されています。IronFXは、ここで参照またはリンクされている第三者によって提供されたいかなるデータまたは情報に対しても責任を負いません。