米ドル相場は、8月の米雇用統計の発表を前に、対米ドル相場で上昇し、安定した展開となった。同月のADP雇用統計が予想を大きく下回り、民間部門の雇用が減速したことを示唆したことから、特に米国非農業部門雇用者数の数字に対する市場の期待が高まった。本日は8月の米雇用統計の発表が予定されており、米国非農業部門雇用者数統計は米経済の新規雇用創出力の低下を示唆する数値の低下が予想されている。
さらに、平均所得成長率は前年比4.4%増と横ばいが予想され、米雇用市場が米経済にインフレ圧力を与え続ける可能性を示唆している。当面は、この発表からさまざまなシグナルが得られると予想されるが、米国非農業部門雇用者数の数値が予想よりも低下した場合、投資家を失望させるだろう。
この発表により、米ドルのボラティリティが大幅に上昇するため、その時点で取引を行う場合は注意が必要である。この発表が通貨ペア市場以外にも広く波及する可能性があり、米雇用市場の緩和を示す指数が出た場合、米株式市場や金価格が上昇するだろう。
米国の北側では、カナダの第2四半期GDPが発表される。一方、カナダドル投資家は、供給サイドの逼迫によって上昇を続ける原油価格にも注視している。一方、主要な原油消費国である中国の経済見通しに対する市場の懸念は、商品の需要サイドに対する懸念を強め、原油価格のさらなる上昇を抑制する傾向がある。原油価格が上昇を続ければ、カナダが主要産油国であることから、カナダドルが恩恵を受けるかもしれない。
その他の注目材料
本日は、英国からネイションワイド住宅価格と製造業PMI最終指数、ドイツから製造業PMI最終指数、スイスから8月の消費者物価指数が発表される。米国からは8月の米雇用統計のほか、8月のISM製造業PMI、カナダからは第2四半期のGDPが発表される。ボスティックアトランタ連銀総裁とメスタークリーブランド連銀総裁のスピーチが予定されている。
USD/CAD 4時間チャート

Support: 1.3450 (S1), 1.3335 (S2), 1.3230 (S3)
Resistance: 1.3565 (R1), 1.3650 (R2), 1.3800 (R3)
USD/JPY 4時間チャート

Support: 145.10 (S1), 143.35 (S2), 141.50 (S3)
Resistance: 146.60 (R1), 148.80 (R2), 150.10 (R3)




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