昨日、米ドルは対米ドル相場に対して比較的横ばいで推移した。続報レートは前月比で横ばいが予想され、前年同月比では3.3%に加速すると予想されている。同時に、コア金利も前月比、前年同月比ともに横ばいが予想されている。実際の金利が各予想を満たすか、あるいは市場予想以上に加速するようであれば、それは頑強なインフレ圧力の兆候と受け止められ、FRBは行動を起こす必要があるだろう。前回の会合以降、FRBの政策担当者は相反する発言をしており、ある者はFRBが限界金利に達したか、それに近づいていることを示唆し、
またある者はさらなる利上げが必要であると述べている。前述したように利上げが加速するようであれば、米ドルはいくらかの上昇するだろう。一方、利上げが減速する可能性があれば、予想外のことであり、年末まで利上げを据え置くという市場の予想が固まり、米ドル安になるだろう。しかし、この発表は通貨ペア市場以外にも波及することが予想される。消費者物価指数が加速する可能性があれば、米国株式市場や金価格は弱含みとなり、逆に鈍化すれば、FRBに対する市場の懸念が和らぐため、米国株式にはいくらかの上昇材料となるかもしれない。
世界全体では、7月の消費者物価指数で中国経済のデフレ傾向が示された後、中国人民銀行が人民元を多少上昇させたことに注目したい。とはいえ、現段階では中国経済の回復に対する懸念を維持する傾向がある。より基本的なレベルでは、バイデン米大統領が、
半導体やマイクロエレクトロニクスなどの機密技術を中心に、少なくとも中国への新規投資を部分的に禁止する大統領令に署名したことに注目したい。この決定は中国政府にとって好ましくないものであり、この問題に対する中国政府の反応も予想される。したがって、中国とオーストラリアの経済関係が緊密であることから、緊張はある程度高まり、人民元と豪ドルに重くのしかかるだろう。
その他の注目材料
本日の欧州市場では、ノルウェーとチェコの7月消費者物価指数が発表される。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁と、ロウRBA総裁のスピーチが予定されている。
USD/JPY 4時間チャート

Support: 143.35 (S1), 141.90 (S2), 140.80 (S3)
Resistance: 145.10 (R1), 146.80 (R2), 148.80 (R3)
AUD/USD 4時間チャート

Support: 0.6515 (S1), 0.6400 (S2), 0.6285 (S3)
Resistance: 0.6620 (R1), 0.6725 (R2), 0.6845 (R3)



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