今日は、期待の高い12月のFRB議事録を控え、投資家が慎重になったため、米ドルは主要通貨に対して大きく上昇した。 ユーロは、ドル高に加え、ドイツの消費者物価指数(前年同月比)速報値が予想外に低下し、12月のインフレ圧力が11.3%から9.6%に急激に低下したことが重しとなり、最大の下落要因の1つとなった。予想では10.7%に緩和されると見られていた。
IMFによる成長鈍化への厳しい警告が市場に響き、米国経済が今年後半に景気下落に陥るかもしれないという投資家の懸念を反映したものである。元FRB議長のグリーンスパン氏は、世界最大の経済大国である米国にとって景気下落は「最もあり得る結果」だと述べ、さらに火に油を注ぐことになった。 米国株式市場は、迫り来る景気下落への懸念がセンチメントを悪化させ、下落して終えた。テスラは昨日、電気自動車メーカーが2022年の納車目標を達成できなかったと発表し、12%以上急落したため、大きな打撃を受けた。
今日、市場参加者は、FOMC政策決定者の見解や意見に関して貴重な手がかりとなる12月のFRB議事録の発表を待ち望んでいることだろう。アナリストは指数を精査し、政策委員会の見解とシナリオに乖離がないか確認することになる。 この報告書はまた、FRBが中央銀行の引き締め努力の末端であるターミナルレートをどの程度と見ているかを明らかにすることも期待される。12月の決定会合では、米国の労働市場が明らかに逼迫していることから、インフレ圧力を抑制するためにFRBがさらなる利上げを継続できるとして、新たなドットプロットに従って予想が5%に上方修正された。米国では金曜日に雇用統計の発表が予定されており、これが今月のドル相場を左右する重要な要因となることが予想される。
さらに本日、12月のISM製造業PMIが発表され、米国の製造業の現状が報告される予定だ。予想では、この数値は再び縮小を記録し、前月の49.0から48.5の水準にさらに低下すると見られている。実際の数値が予想と一致した場合、インフレ圧力や経済不安による需要減退を反映し、米ドル相場が下落するだろう。
その他の注目材料
フランスとユーロ圏の12月のS&Pグローバルサービス業PMIが発表されることにも注目したい。明日のアジア時間早朝には、オーストラリアの12月サービス業PMI最終値、中国の同月Caixinサービス業PMIの発表が予定されている。
USDIndex 4時間チャート

Support: 103.70 (S1), 103.10 (S2), 102.55 (S3)
Resistance: 104.60 (R1), 105.30 (R2), 106.00 (R3)
US500 H4 Chart

Support: 3780 (S1), 3675 (S2), 3570 (S3)
Resistance 3900 (R1), 4010 (R2), 4140 (R3)



この記事に関する一般的な質問やコメントがある場合は、次のリサーチチームに直接メールを送信してください。research_team@ironfx.com
免責事項:
本情報は、投資助言や投資推奨ではなく、マーケティングの一環として提供されています。IronFXは、ここで参照またはリンクされている第三者によって提供されたいかなるデータまたは情報に対しても責任を負いません。