金曜日にFRBのブラード氏が「かなりのフォワードガイダンスがあっても、すべての金融機関が環境の変化に適切に対応できないことは比較的よくあることだ」と述べたことから、米ドルは上昇する傾向にあるようだ。この発言は、一部の金融機関が少なくともまだ金融環境の変化に適応できておらず、米国の金融システムに脅威を与えていることを示唆するものである。パウエルFED議長の比較的ハト派的な記者会見や、財務省やFRBが消費者の預金を保護しつつ銀行に十分な流動性を提供するという国民への再保証にもかかわらず、これはハト派の発言と受け取られ、短期的にはさらなる経済混乱を予感させるだろう。
さらに、カシュカリFED議長の口調に顕著な変化が見られ、ブルームバーグが「次の金利会合について何らかの予測を立てるには早すぎる」と述べている。FEDの主な仕事はインフレ対策であるというレトリックを維持する同僚たちとは対照的に、タカ派として知られる人物から比較的ハト派的な発言があったことは注目に値するが、カシュカリFEDは次の会合でドットプロットに何らかの変化が見られる可能性を示唆したかもしれない。これは、イエレン財務長官が金曜日に開催した金融安定監視委員会の予定外の緊急会議の後に行われたものだ。
このような発言は将来の利上げに影響を与えるため、タカ派として知られる人物がハト派的な発言をすれば、FEDが終末金利に達するだろう、または近づいていることを示唆する可能性があり、米ドルが弱まるだろう。欧州では、クレディスイスとUBSの合併に伴う金融危機の懸念が払拭されず、欧州の投資家に新たな金融危機の懸念が広がり、金融市場を取り巻くリスクは下落したように見えたため、ドイツ銀行がかろうじて銀行取引を回避したことが週末の主要イベントとなった。世界の基軸通貨である米ドルに投資家が注目し、米ドルに資金が流入する一方で、ユーロには資金が流出するだろうため、ユーロ安になるだろう。
その他の注目材料
欧州では、スウェーデンの2月の貿易収支、ドイツの3月のIfo景況感、現状および期待値、フランスの2月の失業率、英国の3月のCBI流通貿易指標に注目する。
今週の指数発表:
火曜日は、オーストラリアの2月の小売売上高、フランスの3月の景況感、米国の同月の消費者信頼感の発表に注意したい。水曜日は、ドイツの4月GfK指標の発表に注意したい。木曜日は、スイスのKOF指標、ユーロ圏の景況感、ドイツの消費者物価指数速報値(いずれも3月)、米国からは第4四半期GDP確定値、週間新規失業保険申請件数の発表がある。金曜日は、日本から3月の東京都消費者物価指数、2月の日本の鉱工業生産伸び率速報値、中国の3月のNBS製造業PMI値、フランスとユーロ圏の3月の消費者物価指数速報値、英国の第4四半期の最終GDP成長率の発表に注目し、米国のでは、2月の消費率、2月のコアPCE価格指数、3月のミシガン大学消費者心理の最終発表、カナダのでは、1月のGDP成長率発表に注目が集まる。
USD/JPY 4時間チャート

Support: 130.10 (S1), 128.90 (S2), 127.05 (S3)
Resistance: 132.75 (R1), 134.65 (R2), 137.75 (R3)
EUR/USD 4時間チャート

Support: 1.0715 (S1), 1.0650 (S2), 1.0575 (S3)
Resistance: 1.0830 (R1),1.0930 (R2), 1.1050 (R3)



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