米ドルは昨日、比較的横ばいで推移したが、今日のアジアでは上昇に転じた。ウィリアムズニューヨーク連銀総裁が「インフレはすでに下降に転じており、利上げはもう必要ないだろう」と述べ、FRBの今後の動きに関するFRB高官間の溝が浮き彫りになった。この発言は、さらなる利上げが必要だとするボウマンFRB理事の発言とは対照的である。本日予定されているフィラデルフィア連銀のハーカー総裁とリッチモンド連銀のバーキン総裁の発言に注目したい。全体的に、また今日の米国発のインパクトの強い金融関連の発表が少ないことから、ファンダメンタルズが米ドルをリードすると予想される。
米国の北側では、カナダドルの投資家は6月のカナダ貿易統計の発表に備えるようだ。貿易赤字は縮小すると予想されており、実際にそうであれば、今日のアジアで米ドルに対して大幅に弱含んだカナダドルの上昇材料となるだろう。また、市場心理が改善する可能性もあり、商品通貨としてリスク資産とみなされるカナダドルを上昇させるだろう。さらに、カナダは主要産油国であるため、原油価格の動向はカナダドルに影響を与えるだろう。
世界全体では、豪ドルも米ドルに対して下落した。貿易黒字は806億米ドルに拡大したが、これは輸出入の伸び率が同時に大幅に縮小したためである。 この発表は、中国経済の回復が直面している逆風を浮き彫りにし、世界経済の見通しに対する市場の不確実性を高めるだろう。このような市場の不安が強まれば、株式や原油価格、豪ドルやニュージーランドドル、カナダドルなどの商品通貨に悪影響が出るだろう。
その他の注目材料
原油投資家は、APIが発表した米国の原油在庫の増加を受けて、EIAの週間原油在庫統計の発表に関心を寄せるだろう。明日のアジア市場では、日本の7月企業物価の発表に注目したい。
USD/CAD 4時間チャート

Support: 1.3335 (S1), 1.3230 (S2), 1.3135 (S3)
Resistance: 1.3450 (R1), 1.3565 (R2), 1.3650 (R3)
AUD/USD H4 Chart

Support: 0.6515 (S1), 0.6400 (S2), 0.6285 (S3)
Resistance: 0.6620 (R1), 0.6725 (R2), 0.6845 (R3)



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