ウィリアムズニューヨーク連銀総裁はインタビューで、FRBが利上げを一旦停止するまでにはまだ時間がかかると述べたものの、市場が咀嚼するための新たな材料は何もなかった。米国時間では、米消費者物価指数が発表され、続報、コアともに鈍化が予想されている。しかし、消費者物価指数が予想通り下がらなかったり、あるいは上昇したりした場合には、FRBが積極的なタカ派スタンスを維持するよう促すだろうため、米ドルが非対称的な上昇をするかもしれない。
米国の北側では、この後カナダ中銀の金利決定が発表される。カナダ中銀は25bpの利上げを実施すると予想されており、現在、カナダドルOISはそのシナリオが実現する確率を78.22%としている。なお、市場はその後も中央銀行が利上げを継続し、年末近くに再利上げをするだろうと予想しているようだ。したがって、中央銀行が実際に利上げに踏み切った場合、市場の注目は声明文とフォワードガイダンスに集まると予想される。タカ派的なトーンになる可能性があれば、カナダドルをさらに上昇させるだろう。金融指数からは、カナダの雇用市場がかなりタイトで、中銀が再利上げに踏み切れること、インフレ率が中銀の目標を依然上回っていることが示唆される。カナダ中銀が利上げを見送るか、利上げを見送った上でタカ派的なフォワードガイダンスを示さなかった場合、カナダドル安が予想される。また、この後行われるティフマックレム中銀総裁の記者会見にも注目したい。
その他の注目材料
欧州時間に続いて、米国時間にはカナダ中銀の金利決定と6月の米消費者物価指数の発表があるほか、EIA原油在庫統計(週間)が発表される。リッチモンド連銀のバーキン総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、ECBのレーン理事、アトランタ連銀のボスティック総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁のスピーチが予定されている。明日のアジアでは、ニュージーランドの6月電子カード売上高と中国の同月貿易統計が発表される。
AUD/USD 4時間チャート

Support: 0.6620 (S1), 0.6555 (S2), 0.6460 (S3)
Resistance: 0.6700 (R1), 0.6770 (R2), 0.6835 (R3)
USD/CAD 4時間チャート

Support: 1.3135 (S1), 1.3060 (S2), 1.2955 (S3)
Resistance: 1.3230 (R1), 1.3335 (R2), 1.3450 (R3)



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