日銀の金融政策の微調整に失敗し、日本円は沈む

昨日および本日のアジア時間において、米ドルは他の通貨に対して上昇する傾向があったが、米ドルの強気な傾向は当分の間、納得のいかないままであるように思われる。長い沈黙の後、今日発表される影響力の大きい米国の金融関連の発表が米ドルのボラティリティを高め、今後数日間はファンダメンタルズが相場の方向性を左右するだろうと予想している。昨日発表された1月のニューヨーク連銀製造業景況指数は、改善するどころかマイナスに転じ、NY経済圏の経済活動の縮小を示すものであったため、読者の注意を喚起したい。同時に、多くのFRB政策担当者が市場の意見を左右するような発言をする予定であることもお伝えしておく。

一方、米国株式市場は昨日、多くの企業が目標を達成できず、特に収益に関して、ゴールドマンサックスが昨年度最終四半期の収益と利益を減少させたという特徴から、複雑なシグナルを発した。このような結果は、FRBの金融引き締め政策によるものとも理解でき、市場の期待値を下げるための警告として機能するだろう。今後発表されるレポートが赤字続きとなれば、市場はより慎重になり、リスクの低い資産を好むようになり、米国の株価指数は下落に転じるだろう。為替市場では、日銀が12月のイールドカーブコントロール政策の調整後、多くの市場参加者が期待していた超低金利政策の調整に失敗したため、昨日のハイライトは今日のアジア時間終盤の円安であった。 mentioned that the target rate for 10-year Japanese Government Bonds remains unchanged at 0% with a tolerance margin of 0.50% to either side, keeping its settings unchanged in a unanimous vote. The release brought BoJ’s dovishness in direct contrast to the market expectations sinking JPY and we would like to highlight BoJ Governor Kuroda’s comments that the bank will not hesitate to ease its monetary policy even further should it be necessary. We expect BoJ’s dovishness to weaken JPY further as monetary outlook differentials widen.

日銀は金利を-0.10%に据え置き、付随する声明文で10年物日本国債の目標金利を0%に据え置き、左右に0.50%の許容範囲を設けると言及し、全会一致で設定を据え置いた。この発表により、日銀の金融緩和姿勢が市場の期待とは正反対になり、日本円が下落した。また、黒田日銀総裁の「必要ならさらに金融緩和を行うことも辞さない」というコメントにも注目したい。当面は日銀の金融緩和姿勢が続き、金融見通しの格差が広がることで円安が進むと予想する。

その他の注目材料

本日の欧州時間では、英国の12月消費者物価指数とユーロ圏の同月消費者物価指数最終指数の発表に注意したい。ECBのデガローとシュナーベルのスピーチが予定されている。米国時間では、米国から12月のPPI、小売売上高伸び率、鉱工業生産伸び率、カナダから同月の生産者物価伸び率が発表される。一方、原油投資家は、この後発表される週次API原油在庫の数値に関心があるだろう。ボスティックアトランタ連銀総裁、ブラードセントルイス連銀総裁、ジョージカンザス連銀総裁、ハーカーフィラデルフィア連銀総裁、ローガンダラス連銀総裁がスピーチする予定である。明日のアジア時間では、日本では12月の貿易統計の発表に、オーストラリアでは同月の雇用統計の発表に注目したい。