タカ派的なコメントを受けて米ドルは安定

先週金曜日遅くにウォラーFRB総裁がタカ派的なコメントをした後、米ドルは安定する傾向があり、下落を食い止めた。ウォラーFRB総裁は、FRBがインフレに対する姿勢を緩めることはないと実質的に発言し、10月のインフレレポートが予想より弱かった後の米ドルの売りが市場の過剰反応であったかもしれないと投資家に考えさせる傾向がある。よりファンダメンタルな面では、米国中間選挙の開票作業が続いており、民主党は上院を、共和党は下院を支配するだろうが、いずれも拮抗していることに注目したい。米国株式市場は金曜日に再び上昇に転じたが、特にリスク資産クラスの混乱を考えると、依然としてある程度の不確実性が存在している。

すでに多くの有名企業が第3四半期の決算報告を発表しているが、火曜日にはウォルマート（#WMT）とホームデポ（#HD）、水曜日にはビドゥ（#BIDU）とNVIDIA、木曜日にはアリババ（#BABA）、金曜日にはJD.comの第3四半期の決算報告が発表されることに注目したい。

通貨ペア市場では、先週金曜日に発表された第3四半期のGDP成長率から、英国経済の見通しに対する懸念をユーロ圏と同様に維持する傾向がある。

その他の注目材料

今日の欧州時間には、ユーロ圏の9月鉱工業生産率の発表があり、米国時間には、ティフマックレムBoC総裁が声明を発表する予定だ。明日のアジア時間には、日本の第3四半期GDP速報値、中国の10月鉱工業生産と小売売上高成長率の発表があり、金融面ではRBAの11月会合議事録の発表が予定されている。

今週の指数発表：

火曜日：英国の9月雇用統計、ユーロ圏の第3四半期GDP速報値、ドイツの11月ZEW指標、米国の10月PPI最終需要率、カナダの9月製造業売上高水曜日：日本の9月の機械受注、オーストラリアの第3四半期の賃金指数、英国の消費者物価指数レート、米国の小売売上高、カナダの消費者物価指数レート、米国の鉱工業生産（すべて10月分）木曜日：日本の貿易統計、オーストラリアの雇用統計、ユーロ圏の消費者物価指数最終金利が発表され、米国のでは、米国の週間新規失業保険申請件数と11月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数金曜日：日本の消費者物価指数、英国の小売売上高、カナダの生産者物価（すべて10月分）

EUR/USD 4時間チャート